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2025/01/22 17:00 |
十一日目日記。警備隊SS前半。
えー、そういうわけで遅ればせながら11日目の日記です(毎度遅いよ・死)
今回銀狗(388)さんの企画に便乗させて頂いて、浜辺を守る警備隊としての参加ですよ!(きらきら)
やー、実はPLとしてお世話になっていながら、キャラとしては全く接点が無く…そういうわけでいつか絡みたい! と思っていたのでした。
お陰で趣味とかそんなものが満載です。最初に言っておく、胸の顔は飾r自分だけが楽しい話と化しています(待て)
好き勝手に書かせて頂いた銀狗さんに感謝を。そして反省を(こら)
後半は本気で趣味に走っているので、まずは前半の日記部分からどうぞー。



◆◇◆
――閃――

夜の中、白銀の刃が闇を斬る。

――閃――

夜の中、天藍の鏃が闇を裂く。

大地を踏みしめ、音も無く跳躍した影が二刀を振るう。
地面に膝を付き、狙いを定めた眦が番えた矢を放つ。
祭りの影、喧騒から外れた森の中。
戦いは、人知れず始まっていた――。


◆◇◆


「ふふふ、いやー面白かったーっ!
さて、散々朝から楽しんだことだし、そろそろオシゴトでもしましょうか、っと」

ぐぐーっ、と伸びをし、夜の騒ぎを散々に楽しんだ少年は、喧騒に背を向けて浜の外れへと歩を進めた。

現在会場となっている浜辺は安全ということになっているが、それでも夜間はちらほらとモンスターの影が見えるという。
また、羽目を外しすぎた冒険者たちが起こすかもしれない騒動――乱闘騒ぎや風紀の乱れなど――も十分予想の範囲内であった。
故に、浜辺に集ったコミュニティのメンバーが無事に過ごせるように――と、誰が言い出したのか有志により海岸を守るための警備隊が結成されたのだった。

「ま、楽しませてくれた分くらいは役に立たないとなー、うんうん、俺って偉いねー」

軽い口調で自分を褒め称えながら、足取りも軽く警備隊の集合場所へと向かう。
くるくる、と戦利品の光るおもちゃを振り回しながら歩いていると、横脇から新たに人影が現れた。

「む? んーと……おや?」

程無くして、気づく。その人物が目指すのは、己と同じ方向。

「ふむー……やっほーっ、なあ、そっちも警備隊の人?」
「ん……? ああ、そうだが……」
「やっぱりな! や、行き先が同じっぽいから同じ場所かなーと思ったんだよなー」
「ということは、そちらもということか」

歩を早め、たたたっ、と相手の隣に走り寄り挨拶すると、前を歩いていた人影――銀の髪の青年はこちらを振り向き、会釈を返す。

「おう、その通り。で、確かはじめましてだよな! 俺はディンだ、気軽に風の王子様とか呼んでくれていいぞ」
「王子様……? 俺は、銀狗という」
「銀狗さんか、ふむ」
「さんは不要だ」
「じゃあ俺も不要ってことでーっ。
えっと、銀狗はあっちの集まりに居たのか?」
「いや……あまり人込みは得意ではないのでな」
「む、そうなのか? あ、それなら」

賑やか……いや、むしろ騒がしいほどのディンに、銀狗は人込みが得意ではないと言いながらもその騒がしさに嫌な顔をせず律儀に言葉を返していた。
ディンはそんな相手の受け答えを聞いてふと何か思いついたように声を上げ、その手に携えた戦利品をごそごそ、と漁っている。

「……どうした?」
「ああうん、折角だから……よしあった!
お近づきのしるしに射的で当てた花火セットあげる。面白いぜ、へび花火とか!」

ピンポイント過ぎる勧めに、だが銀狗は瞬きをひとつしただけで「……かたじけない」と礼を返した。
その反応に満足げに笑い、ディンはあれやこれやと要らない知識を吹き込んでいった。

「火をつけたら、しゃがんでじーーーーーーっ、っと見てると面白いんだぜー、もこもこもこって」
「そうなのか」
「そうそう、あとネズミ花火もオススメな! 近くで火をつけてから、花火に当たらないように逃げるのが面白いんだぜー♪」
「わかった。後でやってみよう。
……と、着いたか」

話をしている間に、警備隊の仮の詰め所に辿り着いたようで、銀狗が前を見るのにディンも同じように顔を上げる。

「お、本当だ。皆の平和を守ろうという立派な志の人々が集まってるな。含む俺」

ふむふむ、と周囲を見渡しながら腕章を受け取り、着替えに向かおう、とする前にぴたりとディンは足を止め、先ほどまで一緒だった銀狗に振り向いた。

「あのさっ、折角だし俺と組んで見張りに行かないか?
いつも後衛なんで、やっぱ前衛が居ないとイマイチ不安でなー」

ディンの提案に、銀狗は一度考えるように目を伏せ、小さく頷く。

「ああ、別に構わない」
「サンキュっ! じゃ、すぐ着替えてくるから待っててくれよなっ!」

笑顔を浮かべて両手を振りながら向こうへと駆けて行くディンと、その背を見送る銀狗。
即席のコンビは、こうして夜の浜辺の哨戒へと出向くこととなった。
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2007/07/19 08:06 | Comments(0) | 行動記録

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